安楽寺仏教研修会第300回資料
沖 島
滋賀県近江八幡市沖島町
「本福寺由来記」     
 城には一人もたまらず、うみなるゆかに、置きつるもの取り入て、その日、沖の島をさして、舟をおしだし、よき順風なれば、帆をあげて落ち行、やがて島へぞとつきたる。

 五日にわたる防戦のすえ、堅田は四方から焼きたてられ、湖上に待機させていた舟に分乗し、沖の島へ撤退した。

 いったん沖の島へ退いた堅田衆は、坂本衆に権益回復の決死の戦いをいどんだ。

琵琶湖に浮かぶ沖島の写真
  
 沖島は、漁業を営み琵琶湖とともに生きる島です。

 島内には浄土真宗中興の祖 蓮如上人が訪れたという縁のある寺院があり、島の人々の暮らしを見守っています。

 文明年間には、琵琶湖の嵐を逃れた蓮如上人が沖島にたどり着きました。このときに遺された真筆「虎斑の名号」(とらふのみょうごう)と「正信偈」(しょうしんげ)は、島内の西福寺の寺宝として公開されています。

 近江八幡市宮が浜の沖合約2キロメートルに浮かぶ沖島は、琵琶湖最大の島です。周囲約2キロメートル、面積約1.5平方キロメートルで人口は約500人余です。